よのなか科第4回 よのなか科観光編#2 奈良の観光活性化プラン作り

最終更新日:2016年8月30日

昨年度からよのなか科の授業が行われております。

その中で、奈良の観光を考える授業が行われ、各チーム奈良の観光を盛り上げる施策アイディアをプレゼンテーションし、そして、そのコンペを勝ち上がったチームが奈良市長へそのプレゼンテーションを行う権利を得ておりました。
3ヶ月間のブラッシュアップ期間を経て、内容をよりシャープにし、5月28日、いざ奈良市長へのプレゼンへ!

多くの生徒と見学者の大人に「素晴らしい!」と拍手喝采を浴びたプレゼンテーションの内容をご紹介します。

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奈良県の重要文化財や国宝、世界遺産の数は、国内で何位だと思いますか?
それぞれ1位や3位という高順位です
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更に外国人観光客の奈良訪問理由を見てみると、文化体験や歴史を目的に訪れている人が半数近くいることがわかり、奈良がもともと持っているものに期待していることがわかります
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次に、奈良と大阪と京都の観光予算や、客室数、宿泊者の数を比較してみると、どれも大阪、京都より大幅に少ないことがわかります。
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当然のことながらそれは観光客による消費にも関係してきます。
それでは、大阪、京都のように予算を増やし、新しい商業施設をたくさん作ればよいのでしょうか。
それは違うと考えます。
人が少ないこと、それも奈良の魅力です。しかしながらその魅力に市民が気がついていないことに問題があると思っています。
なぜなら、地元愛は来訪者に比例するからです。
じゃらんリサーチセンターの調べによると、ご当地愛の強い都道府県は、次に旅行に行きたい都道府県と相関があり、ベスト3はいずれも同じです。
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だからこそ、今奈良の人たちに必要なのは地元愛なのです。
奈良の人々が奈良のことを思う、すなわち「奈良愛」を持つことで、それが観光客にも伝わり、それがくちこみという形で奈良市民に返ってくる。そんな循環を作る必要があるのです。

しかも、単純に観光客が増えればいいわけではありません。
ならばどのような観光客が増えればいいか。
それは量より質です。

より奈良を愛してくれる観光客が増え、名実ともに奈良市民のようになってほしい。
そのために新しい宿泊の形を提案します。

皆さん、Airbnbというのをご存知でしょうか。
空き家を持っている人と宿泊をしたいと思っている人をインタネット上でつなぐサービスで、現在多くのところで採用されています。

そこで僕たちは奈良版のAirbnb、『NARA BnB』を提案します。
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現在奈良市内には2722戸もの空き家があります。
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また人口が減少し、高齢化が進む一方で、今後空き家が増えていくことが予想されています。
このような空き家問題は市長がマニフェストでおっしゃっているように、改善し、次世代に繋いでいかなければなりません。
そこでNARA BnBです。
奈良市の調査によると、2722戸のうち2564戸、約94%あまりの空き家が修繕の必要がないとされています。
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宿泊施設不足の問題と、空き家増加の問題を解決するためにNARA BnBはまさに一石二鳥。
改装費のみで対応できるため、より安く提供することができるのです。

そして空き家に泊まることの最大のメリットは、より地域と密着した滞在、いうなれば別荘のような感覚を味わうことができ、奈良を第2の故郷のような存在にしていくことができるのです。

ただこのNARA BnB、いきなり奈良を選択することはハードルが高いと考えられます。
もうワンステップ、その手前に必要です。
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それが今回開発した『NARA OnO』です。
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これはホストファミリー型の民泊で、OnOは「オトン&オカン」の略です。
高校生がどこかに泊まりに行く時に、1人でホテルに泊まりたいというと、なかなか許してもらえない。
しかし、これがホストファミリーの家に泊まりにいくというのであれば、宿泊先に面倒を見てくれる大人がいるわけで、安心して子供を送り出してくれる。
これは、現在減少しがちな若者の旅行者を拡大することにもつながります。
更に、田舎というものがない子どもたちにも田舎を持ってもらうことができる。
子どもたちだけで来ることができるホストファミリー型の民泊なのです。
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システムの説明です。
運営は奈良観光協会が行います。
市外在住者(旅行者)はまず、奈良市に民泊をしたい旨を申し伝えると、条件等を確認し条件に見合う奈良市民へつなぎます。
奈良市民は奈良市から市外在住者の情報を受け取ります。
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要するに、お互いの情報を奈良市を通じてマッチングさせることで、宿泊先に行ってから条件が違うとがっかりするようなことをなくしたり、提供される情報の信ぴょう性や提供する情報の安全性を保つことができるのです。

そして、これはここで終わりではなく、その高校生が大学生になり、自分で旅行に来るようになる。その時に、またあのオトンとオカンに会いたいなと思い、奈良に来てもらう。
更には、その子が大人になり家族を持った時、実家とは別の田舎である奈良に家族で来てもらう。
その宿泊先にNARA BnBを使ってもらう、そんな循環を生むような持続可能な観光施策にしたいと考えています。

観光客の数や、宿泊者の数、お金の議論では同じ轍を踏みます。
それよりもまさに量より質。
そんな人やお金を集めること、創りだすことが必要だと考えています。
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奈良を愛する市民と、奈良を愛する観光客が手を取り合って奈良のことを考え、発信すると、奈良を愛する市民と観光客の『ならばー』が生まれます。
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そしてその『ならばー』が増えると、結果として奈良が来たくなる街になると考えます。
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今後の課題としては、Air BnBなどの法的な問題や、登録者の質の担保をしていく方法を考えなければならりません。
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それを僕らはラボとして研究を続けていきたいと考えています。
まずはネクストアクションとして、奈良市民に奈良のことを知ってもらうInternal Marketを深めるための施策に取り組みたいと考えています。
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市長にはぜひ、この取り組みを温かく見守っていただいて、一緒に『ならばー』を作っていっていただければと考えています。
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奈良市長からもお褒めの言葉をいただき、更に具体的な内容を研究していく事になりました。

次はまず民泊を自ら体験しに行く予定です!